強い想いとこだわりを持つメンバーがリードする 受注生産型製造業向けERPと化学製造業向けERP
NTTデータ関西では、20年以上にわたり、少量多品種の受注生産型製造業向けERPソリューションの提供を続けています。
「BIZXIM(ビズエクシム)」はNTTデータ関西の法人分野が掲げる事業コンセプトであり、2024年現在では、受注生型製造業向けの「BIZXIM製番」と化学製造業向けの「BIZXIM化学」という自社開発の業界特化型ERPを展開しています。
受注生産型製造業や化学製造業の分野には、一般的な大量生産型の製造業とは異なり、企業ごとに積み上げてきた独自のノウハウやこだわりが存在しています。そのような独特な文化が根付く分野で「BIZXIM」が長年にわたり支持を得ている理由はどこにあるのか。「BIZXIM」シリーズの提供を担当する第一法人事業部所属の有吉、および山田に、その理由についてインタビューしました。
インタビューに答えた方
有吉 賢晃 (ありよし たかあき)
株式会社NTTデータ関西 第一法人事業部 営業担当部長
入社以来、法人向けERPの営業を担当。その後、4年の新規ビジネス創出部門を経て、2023年より現在の部署にてビジネス責任者の任に就く。
山田 光宏 (やまだ みつひろ)
株式会社NTTデータ関西 第一法人事業部 営業担当課長
入社後、6年間にわたり法人営業を担当。その後、12年の人事部門、3年の経営戦略部門を経て2024年7月より現在の部署に着任。
目次
経験とノウハウの蓄積によって生まれた「BIZXIM製番」と市場分析から戦略的商品として登場した「BIZXIM化学」
「BIZXIM製番」と「BIZXIM化学」の成り立ちについて教えてください。
山田: BIZXIMは、「企業におけるあらゆるビジネスを、 インフォメーション(情報)と掛け合わせることで、お客様のビジネス(事業)と共に無限に成長し続ける」という意味を込めた、法人分野のコンセプトです。
BIZXIMのコンセプト
製番管理システムは、もともとパッケージ化はされていなかったのですが、2007年に受注生産型製造分野における十分な知識と経験が蓄積されたこと、そしてなにより対応できる人材が揃ったことから、「BIZXIM製番」としてパッケージ化に踏み切ることになりました。
有吉: 「BIZXIM化学」は、「BIZXIM製番」とは生い立ちがまったく異なり、市場分析の結果からパッケージ化を実施しました。パッケージとしての「BIZXIM製番」が成熟してきたので、このノウハウを他に活かせる分野はないか調査をした結果、浮かび上がってきたのが化学製造の分野でした。そして、2014年に「BIZXIM化学」パッケージの提供を開始しました。
近年になって気運が高まる業務改革に向けたERPの積極活用
受注生産型製造分野と化学製造分野におけるERPの現状について教えてください。
山田: 最近になって特に感じているのは、業務改革のためにERPを積極的に利用しようとする気運が高まっている点です。
お客様との会話でも「ERPを活用するにはどうすべきか」や「こんな使い方をしたいが可能か」のように、単にERPを導入するというご相談ではなく、導入した後にどう活用していくかについての具体的なご相談が増えてきています。必要だから仕方なくERPを導入するのではなく、業務の効率化や高度化を実現するためにERPを積極的に活用していこうという雰囲気が、業界全体に広がってきているのを感じています。
有吉: 新規のお客様からの引き合いも確実に増えてきています。コロナ禍が収束して、展示会やセミナーも開催できるようになりました。来場されるお客様の数も、展示会が開催されるごとに増えてきており、お話をする内容も具体的になっています。ERPは決して小さなシステムではないので、導入にはそれなりのコストがかかります。ですが、業務改革や改善を進めるため積極的にIT投資をしようとする意識は確実に広がってきています。
「BIZXIM製番」および「BIZXIM化学」が支持を得ている理由(強み)はどこにありますか?
山田: 製番も化学もターゲットをかなり絞り込んだ製品です。まったく同じコンセプトを持つ競合製品は、私の知る限りではありますが、ほぼ存在していません。もちろん、カスタマイズを加えれば、対応できる製品はあります。ただ、特に受注生産型製造業の場合、業務フローなどにお客様独自の部分も多いので、カスタマイズも容易ではありません。
一方、BIZXIM製番・化学は、お客様からの要望に対するフィット率も高く、カスタマイズが必要なケースもかなり少ないと自負しています。もちろん、お客様からのご要望に完全にはフィットしないケースもあります。その場合、お客様の業務にあわせて製品のカスタマイズを行います。ただやはり最近は、お客様側が製品にあわせることを最優先しつつ、より効果を出すために必要最低限のカスタマイズをご要望されるケースが増えてきています。
特に、業務の標準化や効率化を進める手段としてERPの運用を検討しているお客様ほど、その傾向が強いようです。
お客様のこだわりを受け止め自らのこだわりをぶつける、真面目に尖った自慢のメンバー達
BIZXIMに対するお客様の評価はいかがですか?
山田: 導入していただいているお客様からは、業務効率化や生産性向上の実践にかなりの効果を上げていると評価をいただいています。売上が3倍になり業務量が急増したにもかかわらず、人的リソースを増やすことなく、これまで通りの業務が遂行できているというお話もいただいています。
有吉: 製品以上に高い評価をいただいているのがチームのメンバーです。実は、これこそが私たちが持つ最大の強みでもあります。受注生産型製造の分野や化学製造の分野は、大量生産の製造業とは業務の流れも現場の対応も異なる部分がたくさんあり、現場で使用される用語も特有のものがあります。そのため、一般的な製造業の知識や経験だけでは、意図が伝わらず会話がスムーズに進まないケースもあります。
私たちのチームには、受注生産や化学製造の分野に精通しているメンバーが揃っているので、打ち合わせでもお互いの意図がスムーズに伝わります。ストレスのないコミュニケーションが可能という点も、お客様から非常に高い評価をいただいています。
BIZXIM自慢のチームメンバーには、どのような人材が揃っていますか。
山田: 基本的に全員が真面目です。一方で、受注生産と化学製造の分野に対するこだわりと尖り方がすごいです。皆、この分野が好きで、この分野に貢献したいという想いを強く持っています。好きだからチームにいるのか、チームにいるうちに好きになったのか、本人たちに尋ねたことはないので詳しいことはわかりませんが、本当にこの分野に対する熱量が大きいです。ただ、たまにですが「ちょっと熱量が大きすぎない?」と感じることもあります(笑)。
有吉: 先ほど、打ち合わせはスムーズに進むとお伝えしました。ただ、それは意図が伝わるという意味で、すべての打ち合わせが順風満帆で和気藹々と進む、ということではありません。山田がお伝えしたように、私たちのメンバーは全員が強いこだわりを持っています。ただ、それはお客様も同じです。この分野に関わっている方々は、皆さんこだわりが非常に強いのです。
ですから、特に技術者同士の打ち合わせでは、こだわりとこだわりのぶつかり合いになるケースもあります。正直、横で見ている側としてはヒヤヒヤすることもよくあります。ただ、忌憚なく意見を出し合えるのは、お客様から信頼を得ているからこそでもあるので、そこはメンバーを信じて見守るようにしています。
「製造業の方々の明日を笑顔にする」ためにさらなる成長を続ける
今後、この分野はどのように変わるとお考えですか? またそれに応じて、BIZXIMはどのように変化すべきだと考えますか?
山田: 受注生産型製造や化学製造分野の業務そのものについては、数年程度で劇的に変わることはないと考えています。
この分野では、まだまだ自社開発のシステムを使用している企業も多くあります。ですから、現在のBIZXIMが貢献できることも、まだまだたくさんあるはずです。
ただ、ERPとしての進化を考えると、近い将来にはAIやデータの活用などの検討も必要になるでしょう。その時が来たら、流れは一気に加速する可能性が高いと感じています。ですから、今のうちに知識とノウハウをできる限り収集して、備えていく必要があります。
有吉: 業界の構造に大きな変化はなくても、外的な要因で変化が求められることはあります。たとえば、2023年10月からEUに輸出する製品はCFP(カーボンフットプリント) ※ の報告が義務付けられ、2026年頃からはCFPに対する課税が予定されています。そこでBIZXIMでは、2024年12月に脱炭素に向けた取り組みとして構成情報や化学レシピを参考に製品のCFPを自動的に計算する機能のサービス提供を開始しました。
参考:生産管理システムのデータからCO2排出量を算出し可視化できる「BIZXIM CFP(ビズエクシム シーエフピー)」を提供開始
※ CFP(カーボンフットプリント):Carbon Footprint of Productsの略で、商品やサービスの原材料調達から廃棄やリサイクルに至るまでのライフサイクル全体を通して排出される二酸化炭素の量を表示する仕組み。
山田: 最初にお話したように、最近はERPを活用する幅を広げ業務改革を進めたいと考えるお客様が増えています。そのご要望にお応えするには、私たち自身も対応できる領域を広げていかなければなりません。
ERPは、お客様のビジネスにおける基幹部分を担うサービスです。そこをお任せいただく以上は、お客様の業務改革を成功に導く義務があります。
NTTデータ関西は、創立20周年を機に『KANSAIから「いま」を支え「あす」を笑顔に』というパーパスを掲げています。この言葉のように、BIZXIMによって製造業の方々の明日を笑顔にしたい。そんな想いを胸に、メンバーと共に成長していきます。
有吉: 以前、コロナ禍の時期に、一度もお客様と直接お会いすることなく、導入から運用までをすべてオンラインで実施したことがあります。
オンラインでの業務を体験した方の多くが感じたことかと思いますが、オンラインで意識を共有するのは、直接会って話す場合とは比べものにならないほどの知識とコミュニケーションの能力が必要です。
プロジェクトをオンラインですべて完結できたこと、これは私たちのメンバーが十分な知識とコミュニケーション能力を持っていることの、ひとつの証明になったと自負しています。
BIZXIMは、単なるERPパッケージではなく、豊富な知識と経験そして受注生産型製造や化学製造分野に対する深い愛情を持ったメンバーのサポートがセットになったソリューションです。
多くの方々に、この自慢のメンバーと会っていただきたい。ですから、少しでもご興味がございましたら、ぜひお気軽にお声がけください。メンバー一同、皆様とお会いできる機会を心待ちにしております。
今回のインタビューからはBIZXIMシリーズに携わっているメンバーの、受注生産型製造業分野と化学製造業分野に対するこだわりと想いの強さが伝わってきました。「製造業の方々の明日を笑顔にする」ために、今後BIZXIMがどのように進化していくのか楽しみです。
NTTデータ関西では、20年以上にわたり、ものづくり日本を担う製造業と共に歩み、企業における情報システムの核となる基幹業務システムを構築してきました。受注生産型製造業と化学製造業に特化したBIZXIMは、その分野に必要となる機能を標準で実装し、業務の標準化とカスタマイズコストの大幅な削減を実現します。
▼ BIZXIM製番・化学の詳細について