ＮＴＴデータグループのプロフェッショナルが伴走するクラウド活用支援サービス「xCooS（クロスコース）」

ＮＴＴデータ関西が構築コンサルからクラウド構築・監視・保守運用までクラウドリフトをワンストップでサポートする「xCooS（クロスコース）」。導入や運用といったシステムありきの支援に留まらず、コストや性能などといった面にも目を向けながら、それぞれの企業様の最適なクラウド活用を支援していくサービスです。

今回は、株式会社ＮＴＴデータ関西 ビジネスイノベーション室 テクニカルリード担当部長の今枝にインタビューしました。同事業部の最注力サービスでもある「xCooS（クロスコース）」に秘められた、プロフェッショナルたちの熱い想いに迫ります。

プロフィール

クラウド活用を見守りながら支援する「xCooS（クロスコース）」

「xCooS（クロスコース）」は構築コンサルからクラウド構築・監視・保守運用までクラウドリフトをワンストップでサポートするサービスということですが、提供に至った背景について教えてください。

クラウドは比較的導入のハードルが低いこともあって、内製で導入したい、もしくは導入している企業様も多いのです。その一方で「自社の知識やノウハウが十分でなく、クラウドに関する施策が最適かを判断しきれない」という課題を抱えています。また、クラウドには導入後の変化が激しいという特徴もありますから、内製で導入してみたものの、運用担当者のキャッチアップの負担が大きく「リソースが限られている中で、変化にどう対応すればいいか困る」といった課題を持たれている企業様も少なくありません。

いずれのケースも、企業様が必要としていたのは、こうした課題を解決へ導く「安心して相談できるパートナー」です。いわゆる、初期のクラウド構築をして終わりではなく、その後も長い時間お付き合いしながら、運用状況を見守り、しっかりと改善をしていく伴走者ですね。

実は、ＮＴＴデータ関西は従来からSIerとしてクラウドを取り扱い、伴走者として共に走っていました。ただ、それはお客さまの方から「クラウドをやりたい」というお話があり、それに応じる形で……というものでした。もともと技術支援には定評があったのですが、自分たちからそれをアピールできていなかったのですね。

なるほど。「新たなクラウド活用サービスをスタートした」というより「長年取り組んできたクラウド活用サービスに、あらためてxCooSという名前が与えられた」ということなのですね。

そうです。「ＮＴＴデータ関西は、クラウド活用について安心して相談できるパートナーです」ということを、必要な方へしっかり届けるために「xCooS」としてパッケージ化し、さまざまな対応ができることを「メニュー」として表現することで、お伝えしていくことにしたのです。

クラウド活用に関するサービスというと、一般的には「販売・構築・運用」が基本セットになったものが主流です。xCooSではその基本に加えて、コストの最適化をはかる「コスト診断」、業務内容に基づく「性能診断」といった、お客さまそれぞれにマッチしたシステムを構築するための診断メニューもセットでご提供しています。他社でここまでワンストップで承っているサービスはまだまだ少数派ですし、メニューはこれからさらに拡張しつつ進めていこうとしているところです。

ＮＴＴデータグループの誇る「課題解決のプロ」がお客さまの課題を解決へ導く

xCooSならではの強みはどういった点にあるのでしょうか？

先ほど挙げた「メニューの幅広さ」、そしてそれを支える「技術的ノウハウ」です。実は、xCooSにはＮＴＴデータグループ内の技術問い合わせサービスを20年以上続けてきたチームが参加しています。ＮＴＴデータのプロジェクトで出てくる技術的課題は年間数千件にも及びますが、これを解決していくことをミッションとしてきたメンバーですので、各々の専門性も高く、ノウハウも豊富に蓄積されているのです。これまではＮＴＴデータグループ内で課題解決のプロとして活動していたわけですが、その力をお客さまに展開することで継続的なクラウド活用に貢献したいと考えています。

20年以上ということはオンプレミスのノウハウも相当あるわけですから、例えばオンプレミスとクラウドを併用するといったケースについても相談できるということですね。

はい。すでに「クラウドだけで動いている」システムもある一方で、「データセンターを活用しながら、クラウドも活用している」というような、いわばハイブリッド型の運用も求められると思っています。そういう意味で、xCooSとしてはクラウドをターゲットとしていますが、私たちとしてはクラウドを一つの有効な選択肢としつつ、より幅広いご相談に応じていくつもりです。

システム面だけでなく、時には組織作りについてのご提案をすることも

企業様のクラウドへの取り組みについて、実際にご相談に応じたり、アドバイスをしたりする中で感じていることはありますか？

クラウドを初めて導入される企業様ですと、これまで運用していたオンプレミスのITシステムとの違いに戸惑われることは多いですね。典型的なのが、導入を検討する際の「コストに関する考え方」です。オンプレミスでは「イニシャルでハードウェアの費用が一度にかかって、その後運用に入っていき、数年でハードウェアを更改する」という流れが一般的ですが、クラウドは「毎月ランニング費用がかかり、しかもその費用も使い方によって変わるので一定しない」ことになります。そこの大きな変化を理解していただかなければならない。

運用についても、オンプレミスですと「ある程度の規模まで作り上げてからスタートを切る」という流れで、運用担当者にはあらかじめ決められたものをしっかり運用することが求められます。それに対してクラウドは「スモールスタートで始め、運用しながら徐々に改善や成長させていく」考え方です。例えば「新しいサービスがリリースされて、それに自社の方をフィットさせることでコストカットにつながる」といった可能性が続々と出てくるので、運用担当者には常にキャッチアップしながら最適なクラウド活用を目指すことが求められます。そこで、私たちも単にシステムの部分だけではなく、最適なクラウド活用をするために、クラウド活用を推進するような組織作りや活動のアドバイスまでしていく役目があると考えています。

クラウドを意識しなくてもビジネスができる世界観を作っていく

これからのクラウド活用について、どのように考えていますか。

今はまだ「クラウド化」を求められるケースが多いですが、これからはより一層「クラウドの上で動くモノやデータ」を意識するようになると思います。例えば「AIをどう使うか」、「データをどう活用するか」といった、現状よりもアプリケーションの方に寄った形で進んでいくだろうと見ています。

クラウド業界の伸び率は、この先5年ほどは30%ぐらいで推移するだろうと言われています。既に先進的にクラウド活用を進め、使い倒している企業様もある一方で、「これからクラウドに取り組んでいこう」という企業様が、特にＮＴＴデータ関西が主な商圏としている関西のマーケットにはまだまだあると思われます。そういった企業様にとってクラウドはもはや特別なものではなく、今後クラウドを活用するようになっても、IaaSだ、PaaSだといったことを意識しなくなる、選択肢として当たり前のものになるのではないでしょうか。そして企業様にとっても「クラウド？あぁ、インフラとして自然に動いていますよ」という感じで、もっとビジネス寄りの、アプリケーションの部分に集中していくのがベストであろうと。

その中で、xCooSやＮＴＴデータ関西の立ち位置はどのようになっていくのでしょうか。

先ほどの“インフラ”であるクラウドの部分を私たちxCooSチームがしっかりと支えつつ、システム全体としてはＮＴＴデータ関西全体でアプリケーションの部分までトータルにサポートできる、そういった体制が重要になってくると考えています。お客さまのビジネスを推進するにはスピード感のある対応が欠かせませんから、そのためにも私たちは「お客さまがインフラを意識しなくても、ビジネスができる世界観を作っていく」ことをミッションとして、この数年でより一層「ＮＴＴデータ関西に任せれば安心だ」と言っていただけることを目指していこう、そして、ビジネスに集中できる企業様を増やしていこうと考えています。

クラウドサービスが移り変わるスピードは従来とは比べものにならず、必要な情報を取捨選択するのも大変です。その中で、クラウドをうまく利用し、ビジネスに集中するべきだというのも納得です。そして、そこに「クラウドも、オンプレミスも、それを支えるOSも、ネットワークも分かっている」という、xCooSチームのようなパートナーがいてくれればお客様も安心ですね。これから“インフラを意識しなくても、ビジネスができる世界観”が広がっていくのが楽しみですね。