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大学ソリューションに豊富な実績がある
NTTデータ関西の専門家チームが導入支援

「大阪経済大学」は大阪の市内に位置する「都市型複合大学」だ。2012年に創立80周年を迎えた歴史ある本大学は「ゼミの大経大」と称されるように、一貫したゼミ教育が最大の特長といえる。専門性の高い授業を少人数・双方向で行うことで、専門的な内容を進んで学び取る力が身についていく。また入学時から受けられるキャリアサポートシステムを導入しており、学生の就業意識を高めながら学ばせることで多彩なプロフェッショナルを輩出している。2032年の100周年に向けて、経済・経営系の大学としてNo.1を目指し邁進していく。

課題

学事システムの老朽化でハード・ソフトともに保守/サポート切れに差し掛かろうとしており、更改期限が迫っていた

カスタマイズを重ねたことにより、学事システムが肥大化。投資効率性が悪化していた

効果

  • 豊富な学事システム導入実績から得たノウハウを生かし、プロジェクト全体がスムーズに!
    大学の学事システムは専門的で、広い業務知識とシステムに精通している会社は限られる。NTTデータ関西には大規模総合大学をはじめとする確かな実績があったため、プロジェクトはスムーズに進行した。
  • 長期的に利用できる学事系システムという観点から、将来を見据えた戦略が可能に!
    長期的なシステムライフサイクルの観点の検討が不十分であった場合、場当たり的な延命対策を都度実施することになりかねない。初期の基本方針策定の段階で今後のサービスや業務を見据えたシステムを構想することができた。
  • 膨大な時間がかかる検証やヒアリングの負担が大きく軽減!
    教務、入試、学費、証明書発行など多岐にわたるシステムは、既存の環境や業務状況をヒアリングし、要件を整理するだけでも膨大な時間がかかる。そのためにNTTデータ関西から経験豊富なシステムエンジニアをチームとして配置。学内担当者の負担は大きく軽減された。
  • システムベンダーを多角的に分析
    システムベンダーを決定する際には、提案内容だけでなく、将来的な費用対効果や投資効率性などさまざまな定量的評価が必要。NTTデータ関西は、各ベンダーの提案内容から多角的に分析・検討した資料を作成。システム構築ベンダーの検討に大いに役立った。

導入以前の状況

老朽化・肥大化した学事システムを業務・基盤環境両視点から再構築したい

菊川氏

本学で稼働している学事システム(事務システム)は、導入したのが2000年頃とかなり古く、そのあと2012年にハードウェアの交換を行いましたが、システムは大きく変えることはありませんでした。その間、業務に合わせて必要な時に必要なカスタマイズを繰り返し、本学独自のシステムとして運用してきました。現状の業務にはフィットしているものの、ハードウェア・ソフトウェアともに保守/サポート切れの時期に差し掛かってきており、また度重なるカスタマイズでシステム全体が肥大化し、維持保守費が膨らむなどの課題が明らかになってきました。

大井氏

そこで2015年の9月からシステム更改の検討を始めました。当初は今回のシステム更改において学内で専任の人間を置くという案も出ていましたが、大学側もさまざまなサービスを拡充していく中、職員の業務も多様化しており、人的リソースの問題からも専任担当者を確保するのは難しい、という結論になりました。事前に全部署に対して、現状の業務やシステムの課題と改善点に関するアンケート調査を実施しましたが、膨大な量となり、これらを大学だけでまとめて、リニューアルプロェクトを進めるのは困難だと判断し、システム導入のコンサルティングの委託を検討しました。業務とシステムの両方がわかるコンサルティング会社やシステムインテグレータを中心に、数社に提案依頼を行い、比較検討を行いました。

製品とベンダー選定のポイント

大学向けのシステム導入経験やノウハウが豊富にあるかどうかが決め手に

大井氏

ベンダーを選定するにあたって、まずは他大学への導入実績があり、大学の業務を理解しているところ、という視点で絞り込んでいきました。各提案内容をふまえて検討表を作り、じっくり吟味しました。

菊川氏

最終的にNTTデータ関西にお願いする決め手になったのは、大学への導入実績やノウハウを多数持っていて、十分対応できる組織体制が整っていたからです。多種多様なシステムの導入実績があるNTTデータ関西であれば、私たちが目指す「長期的に利用できる学事システム」の実現を支援してくれる、と考えました。

大井氏

また、もう一つ魅力的だった点は「人」です。提案時から大学の業務とソリューションに豊富な経験を持つ人員を常駐させると言ってくれた点も心強かったです。自分たちができない部分をNTTデータ関西であれば十分補ってくれる、と思いました。最終的にアドバイザーには大学業務に従事して10年以上の方、プロジェクトリーダーには教務支援の業務経験者に常駐してもらいました。

導入効果

システムエンジニアが実際に各部署にヒアリング。地道な検証の積み重ねでRFP(システム提案依頼書)を作成

菊川氏

今回はコンサルティングとして、リニューアルプロジェクトの一員に入ってもらい、システム構築ベンダーから提案をもらうためのRFPの作成をお願いしました。通常RFPを作成するには、現状の課題と問題点や将来像などをまとめる必要があり、現場のヒアリングが必須です。NTTデータ関西のエンジニアたちには、大学の各部署から何度もヒアリングを行い、業務の課題やシステムの仕様の整理・改善点などの洗い出しを行ってもらいました。

大井氏

なにしろ膨大な情報の整理が必要でしたので…正直、学内の人的リソースではとても対応しきれなかったと思います。2ヶ月くらいかけてじっくりヒアリングしてもらい、丁寧にRFPに反映していきました。チームで常駐してもらったので、情報の連携もスムーズでほぼスケジュール通りに進行することができました。

菊川氏

当たり前ですが、各部署にはそれぞれ異なった要望があり、そのすべてを反映するわけにはいきません。システム全体を見て、譲れない要件を絞り込み、取捨選択する作業も必要です。そういった情報整理の際にも、NTTデータ関西の知見やノウハウを生かして、さまざまな分析をしてもらい、本学にとって最適な仕組みを検討することができました。

システム構築ベンダーの決定

数十年後を見据え、費用対効果をふまえた意思決定

大井氏

作成したRFPを元に実際にシステム構築ベンダーに提案依頼をかけていきました。その際にも、事前に各ベンダーの特長などを整理してもらえたので、スムーズにオリエンテーションを行うことができました。

菊川氏

最終的にシステム構築ベンダーを決定する際にも、NTTデータ関西には、その経験やノウハウをもとにフラットな視点で評価してもらいました。私たち大学側はRFPに対する定性的な評価、NTTデータ関西には費用対効果など定量的な評価を揃えてもらい、最終的にバランスのいい判断ができたのではと思っています。

大井氏

現在、システム構築ベンダーが決まり、構築を進めていますが、引き続きNTTデータ関西には協力してもらっています。システム要件を整理した際に情報収集してもらったことが、構築フェーズでも生きており、プロジェクトの進行に役立っています。

菊川氏

当初のご提案でも、コンサルティングに関わるプロジェクトメンバーは大学の一員のようなスタンスで取り組んでもらえると伺っていました。実際に進めていく中で出るいくつもの課題に対して、迅速かつ真摯に対応してもらいました。最終的なシステムの完成はもう少し先ですが、今後も今まで通りご協力してもらえるものと期待しています。