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導入事例

神原汽船株式会社様
海貨業務システムの導入事例

日中定期船航路で、船荷証券単位での入出金管理ができる
SCAWフロント定期船営業システムを開発。
リアルタイムな情報の流れで、荷主サービスも実現!

広島県福山市に本拠を置く神原汽船株式会社は、日本と中国を結ぶ定期コンテナ船の営業管理、コンテナ管理、不定期船の運賃管理、船舶傭船の経費管理等を行うシステムをintra-martで開発。定期船では、日中の代理店がWebシステムを使って船積情報を入力すると、予約管理、運賃管理、売上管理、入出金管理、コンテナ動静管理、さらには財務会計にまでデータが連携し、自動計上が行われていく。B/L運賃単位の入出金管理の確立により、今後の戦略的な収益管理が可能になった。また、リアルタイムなデータの流れを確保できることから、定期コンテナビジネスで不可欠な貨物追跡システムも運用することができるなど、ハイレベルな荷主サービスを実現することに成功した。

神原汽船様の抱える課題と問題点

  • B/L単位の入出金管理をシステム管理し、売上を迅速に把握したい

神原汽船様が実感!
海貨業務システムの導入効果

  • すべての業務がスムーズに連携することによる手間とミスの低減!
    本システムはERPパッケージのフロントシステムをも兼ねているため、代理店が船積情報を入力し、船が出港したときにその旨を入力すると、自動的に売上が計上され、最終的に財務管理まで連携していく。その結果、オペレータが不要となり、手間とミスを低減することができた。
  • スピーディで精度の高い、B/L運賃単位の入出金管理を確立!
    代理店、船会社と情報共有しながら入金回収管理を行うため、未収金を見落とすこともなくなった。しかも、システム全体をWeb技術で統一しているため、運用管理の負荷がない。海外拠点のシステムも、本社から一極集中管理を行うことができた。
  • 荷主サービスと国際競争力が向上!
    貨物が今どこにあるかを追跡できるカーゴトレースシステムは、「Kambara i-net’s」によるデータの一元管理とリアルタイムなデータの回転なくしては、稼動させることが不可能であった。荷主サービスが向上するだけでなく、国際競争力も高まった。

導入以前の業務管理の状況

B/L単位の入出金管理をシステム管理し、
売上を迅速に把握したい

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神原汽船株式会社
常務取締役
宮崎裕司氏
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神原汽船株式会社
定期船部 定期船課
管理チーム 課長代理
段上真一氏
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神原汽船株式会社
定期船部 定期船課
管理チーム
金田星児氏

創業1903年。機帆船の運航から出発した神原汽船の歴史は、日本の近代海運業の歴史でもある。 「もともとは、九州/阪神、北海道/京浜間等内航石炭輸送をしていましたが、1967年から外航輸送に乗り出しました。さらに1994年、日本の地方港と中国の主要港をダイレクトに結ぶ定期コンテナ航路を開設したのです」と、常務取締役宮崎裕司氏。
姉妹会社として常石造船を興し、時代のニーズに合った船型を開発・建造してきたことも神原汽船の競争力の原動力となった。現在では、外航船16隻を含めて計17隻、約49万載貨重量トンを支配し、自社での不定期航路・定期航路運航をはじめ、他社への傭船提供や運航管理業務も行っている。 日中の定期航路としては、国内の九州、瀬戸内から境港、富山、新潟、北海道までの13の地方港と、上海、大連、青島、新港、厦門などの中国主要港や長江流域の港をつなぐ、国内最大級の日中ネットワーク網を確立している。
「日中航路は毎年10から15%ずつ需要が伸びていますが、一方で、中国や韓国の船会社との競争も熾烈です。競争に勝ち残っていくためには、海外のライバル船会社以上のサービスを提供することがとても重要になっています」と、定期船部 定期船課 管理チーム課長代理 段上真一氏は説明する。

日中定期航路は、開始から8年ほども経つと、貨物量が増加し、売上管理に支障が生じてきた。 海上輸送はB/L(Bill of Lading)と呼ばれる貨物の船荷証券を発行して行うが、1航海を1枚のB/Lで管理できる不定期船とは異なり、定期コンテナ船では積載貨物のB/L単位での運賃管理が不可欠である。 しかし当時のオフコンを使った財務・会計システムは、B/Lごとに管理するという発想がなかった。そこで、B/Lの詳細情報は営業担当者個人が管理し、財務・会計システムには集計結果をまとめて入力していた。
船積情報とコンテナ情報が連携しておらず、B/Lから会計システムへの運賃情報も連携していない。入力作業は二重三重に必要であったうえに、財務部で売上を把握するのに時間がかかっていた。 「特に悩みの種は、入金の消し込み処理が手作業であったこと。決算のたびに、B/L単位での未収金を発見するのに大変な手間と時間をかけていました」と宮崎氏は語る。

製品とベンダー選定のポイント

Webシステムをローコストで短期開発するために
intra-martを選択

定期コンテナ船管理システムの自社開発を始めたのは2002年のことだ。
「日本の海運ビッグ3が作ったシステムは存在しましたが、業務規模と形態が合いません。運んでいる途中で運賃を変更するといった事態にも対応できるような、小回りのきくシステムを自分で作るしかありませんでした」と宮崎氏は言う。

「intra-martを採用したのは、船積書類に記載する情報とB/L単位での売上を日中の代理店に入力してもらい、この情報を営業から財務まで一気通貫で利用しようというビジネスの流れを計画したからです。国内外で数多くの拠点にデータ入力してもらう環境を提供するには、メンテナンスの必要がないWebシステムが最適です。そして2002年当時、Webシステムを低コストで短期開発できる手段は、intra-martのほかにありませんでした」と段上氏は語る。

システム完成後のカスタマイズが容易にできること、開発者を確保しやすいこと、ベースモジュールがJavaスクリプトであるため、ページベース開発で生産性を高められることなども評価ポイントとなった。 「船舶代理店というのは市街地から離れた港湾施設のそのまた端のほうにあったりしますから、インターネット環境を確保するのに大変苦労することもあり、Webシステムを導入することには相当な決断を必要としました。 けれども今では、中国でもWebシステムがあたりまえです。2002年時点で、Webシステムを選択しておいてよかったとつくづく思います」と宮崎氏は語る。

システムの特長

日中の代理店がWebブラウザ上に
入力したデータがSCAW財務会計まで連携

開発したシステムは、名づけて「Kambara i-net's」(Kambara Kisen Information Network System)。2003年6月に稼動を開始した後、ブラッシュアップを重ねてきたが、2005年7月に導入したSCAWの財務システムとデータ連携を確立して、業務全体をカバーするトータルシステムとして完成した。 システムの構造は、B/L単位で予約管理・運賃管理などを行う定期船営業システム、コンテナ単位で動静管理・在庫管理・修理管理などを行うコンテナ情報システム、そして、売上管理・請求管理・支払管理などを行う債権債務システムという3つの機能を持っている。なお、画面表示はすべて英語である。
ハードウェアとしては、神原汽船本社にWebサーバ/アプリケーションサーバ/データベースサーバを設置しているほかに、2004年2月には、上海にある神原汽船(中国)船務有限公司に定期船営業システムを改修し、代理店営業システムとして導入、2005年6月に青島分公司、大連分公司に導入している。サーバ間はe-mailとintra-martを使ってのデータ交換により、データの整合性を確保している。
システムの最大の特長は、日中の代理店が入力した船積情報から、神原汽船のすべての業務がスムーズに連携していることだ。ERPパッケージ「SCAW」のフロントシステムをも兼ねているため、代理店が船積情報を入力し、船が出港したときにその旨を入力すると、自動的に売上が計上され、最終的に財務管理まで連携していく。一度入力したデータは、もはや二重入力をする必要がない。神原汽船本社では、船積情報を入力するオペレータが不要となった。営業と連絡をとりながら入金を消し込んだり、手作業で仕訳をしたり、不明点を確認するために何度も電話をするといった手間も発生しない。書類がきれいで見やすいため、ミスが減ったという現場からの声もある。

導入後の効果

荷主サービスを強化する基盤ができ、
世界の海運会社と競争へ

「Kambara i-net's」の開発により、スピーディで精度の高い、B/L運賃単位の入出金管理を確立することができた。代理店、船会社と情報共有しながら入金回収管理を行うため、未収金を見落とすこともなくなった。しかも、システム全体をWeb技術で統一しているため、運用管理の負荷がない。海外拠点のシステムも、本社から一極集中管理を行っている。

代理店も、入力業務を担うことにはなったが、その結果、情報の流れがスピードアップしたことを歓迎している。「Kambara i-net's」が提供するデータを使って、税関のSea-NACCSシステムへの送信データを生成できるといったメリットも生じている。

そして、最大の構築効果は、荷主サービスが向上したことである。 たとえば、貨物が今どこにあるかを追跡できるカーゴトレースシステムは、「Kambara i-net's」によるデータの一元管理とリアルタイムなデータの回転なくしては、稼動させることが不可能であった。 「中国はシステム化が急速に進んでいるため、追跡システムは『あってあたりまえ』。構築できなかったら、競争上、大変不利な立場に追い込まれるところでした」と、定期船部 定期船課 管理チーム 金田星児氏は語る。

今後の目標

システムから作成される情報を分析し、
戦略的に運賃設定をしていきたい

業務を網羅し、これから成長していく基盤を確立することができた神原汽船は、次の課題として、情報系に力を入れていく。効果的な経営指標を研究し、システムから作成される船別・航海別の収支を分析し、運賃を戦略的に設定する計画だ。
「定期コンテナ船ビジネスは、きめ細かい管理が収益につながっていきます。特に中国は、貨物量のピークとダウンとの差が非常に激しいため、情報を活用して変動に対応できる戦略を立てて取り組んでいきたい」と宮崎氏は目を輝かせて語った。

企業プロフィール

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神原汽船株式会社

会社名:
神原汽船株式会社
所在地:
広島県
資本金:
1億円
従業員数:
71名

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