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請求書発行までの業務全体を4~5日短縮!
業務効率の改善は、営業力強化につながった!

商船三井グループの総合物流会社であるジャパンエキスプレス様は、海貨・通関・倉庫・国際物流、海外引越の各分野において幅広く事業を展開。年の実績と豊富な経験をベースに、お客様の物流効率化とロジスティクス・ソリューションのニーズに対応されている。
同社は、2008年10月に更改されたNACCS(海上貨物の輸出入・港湾関連情報処理システム)との連携と、既存サーバの保守期限終了を機に、intra-martを利用した「海貨業務システム」を採用した。

課題

業務の一気通貫と情報のリアルタイム共有

効果

  • 初回のデータ入力で他部署をまたいだ一気通貫の業務を実現!

    以前は業務部で入力した後に、またNACCSのシステムに登録、その後さらに経理部でも伝票発行というような手間が、1回に。データ入力を担当していた業務部と輸出入業務部で6名分の手間を削減し、大幅な業務効率化を実現。
  • 請求書発行の最終段階までを約4~5日短縮!
    各部署にわざわざ届けていた書類の70~80%を伝送できるようになった。
    業務全体でいうと、請求書発行の最終段階までで約4~5日の短縮を実現。
  • 営業サイドで帳票作成できるのでお客様のご依頼にスピーディーに対応!
    営業部では、今まで業務の進捗状況や入金管理などを確認するために、社内でいちいち電話をかけていたが、今では、システムを見れば一目瞭然になり、立替金請求書も営業で作成できるので、お客様のご依頼にもタイムリーに対応できるようになった。
  • 業務効率化による営業力の強化を実現!
    煩雑な業務を削減でき、その時間と人員をお客様の対応に充てられるようになり、営業力を強化できた。また、データ連携しているお客様には、請求書データを送れるようになったので、お客様側でも入力の手間が省けて喜ばれている。

導入以前の業務管理の状況

NACCS更改対応と同時に、業務体制の見直しを進めたい

川本氏

最初のきっかけは、NACCS(海上貨物の輸出入・港湾関連情報処理システム)の更改に対応するというものでしたが、業務体制の見直しも重要な課題でした。海貨業界では、常に送り状や船荷証券など膨大な書類が存在するのですが、社内でのデータ管理がまったくできていない状態だったのです。実際、現場では書類さえあれば業務が進んでいくので、手で書いた書類でも事足りますし、中には伝票が二重に存在するといったケースも起こっていました。

NACCSとの連携システムを組むことは、同時に社内での情報共有、業務の標準化にもつながる。そういったメリットも期待して、システム導入の話を進めることにしたのです。

製品とベンダー選定のポイント

自社の方針を変えずにカスタマイズできるテンプレートシステムがほしい

川本氏

4社からの提案を検討しましたが、NTTデータ関西以外はほとんどがパッケージの提案でした。そのパッケージソフトについては、以前に検討したことがあったので使いづらいことが分かっていたんですよ。 この海貨業界は、港ごとに異なったルールが存在して、地域性も強い。パッケージは、どこかの会社をモデルにして作られたものなので、実際のところ業務に合わないんです。「まず見積もりを入力してから」と言われても、見積もりより先に仕事はどんどん進んでいきますから。

その点、「海貨業務システム」は、パッケージではなくテンプレート化されているので、カスタマイズもテンプレートごとに対応できる。これなら、パッケージに当社が合わせるのでなく、当社の方針を変えずに体制を整えられるだろうと判断したんです。

荒川氏

それに、NTTデータ関西とは20年ぐらいのお付き合いですから、業務内容をよく理解してもらっている。そういった信頼感も大きかったですね。特殊な業界なので、単に業界用語を知っているというレベルではなくて、業務の流れ自体を理解していないと、使い勝手のよいシステムにはならないと思います。

東氏

NACCSは、今後もどんどん連携が広がっていくシステム。最初は税関だけだったのが、船積みやお客様と繋がって、そのうちにNACCSがないと税関申告や書類申請もできなくなるはず。将来的には海外とも繋がるでしょうし、今のうちにしっかりと連携できる体制を築いておく必要がありました。 NTTデータ関西は、この業界の知識も豊富ですし、NACCSの開発自体がNTTデータグループによるものなので、今後の展開にも対応しやすいだろうという期待もありました。

課題と対応策

業務の一気通貫と情報のリアルタイム共有を実現するための、社内の意識改革

川本氏

当社の業務は受注対応、通関業務、陸送の手配業務、倉庫管理、倉庫内作業など、とにかく幅広いんです。それに、業務の進め方もお客様によって異なるパターンがある。詳細については、担当者に直接聞いてもらわないと分からないことが多いので、基本設計から詳細設計の段階で、SEの方に何度も足を運んでもらいました。プロジェクトを進めていくうえでの課題といえば、システムというより、社員の意識改革の方でした。今まで電話やFAXで業務をこなしていましたから、コンピュータを操作できない人がほとんどだったのでね。テスト段階でもかなりの反発がありましたから。とはいえ、会社の方針は決まっていましたから、それに従ってもらうしかありません。業務の一気通貫、情報共有を実現するためには、古い体質は変えていかないといけない。全員に周知徹底していきました。もちろん、NTTデータ関西には、改めて各部署を回ってもらって、基本的な操作説明をしていただきました。一番心配したのは、入力業務の負荷がかかる営業部門でした。今までなかった業務が増えるので最初は大変でしたが、意外にも2カ月ほどで落ち着きましたね。

導入後の効果

受注、出荷、売上、入金の管理を一気通貫で行えるようになり業務効率化を実現

川本氏

とにかく、一気通貫で仕事が流れるようになったことが一番の功績です。最初に営業が入力した情報を全社で共有できるので、他部署での入力の手間が大幅に減りました。まさに業務効率の改善です。

荒川氏

今までは、業務部で入力した後に、またNACCSのシステムに登録、その後さらに経理部でも伝票発行というような手間が、1回になったんです。データ入力を担当していた業務部と輸出入業務部で6名分の手間が省けたんですから、すごいですよね。その人員を営業部門に移すことができました。

川本氏

時間短縮もすごいですよ。データ入力は言うまでもありませんが、各部署にわざわざ届けていた書類の70~80%は伝送できるようになったことも大きな成果です。業務全体でいうと、請求書発行の最終段階までで約4~5日は短くなっています。

松橋氏

営業部では、今まで業務の進捗状況や入金管理などを確認するために、社内でいちいち電話をかけていたんです。今では、システムを見れば一目瞭然ですし、立替金請求書も営業で作成できるので、お客様のご依頼にもタイムリーに対応できるようになりました。

川本氏

社内がバタバタしなくなったんですよ。今までのように書類を持って走り回ることもなくなったし、電話・FAXも減ったので静かになりました。何よりの効果は、そういった業務が減ったことで、その時間や人員をお客様の対応に充てられるようになったこと。営業力を強化できたことが大きな成果だと思っています。実際に、お客様からの反響も大きいですよ、請求書発行までが約4~5日も早く処理できるようになった訳ですから。それに、データ連携しているお客様には、請求書データを送れるようになったので、お客様側でも入力の手間が省ける。そういったことも、高い評価をいただいています。

今後期待すること

港の24時間フル稼働も視野に入れてシステムも進化させたい

川本氏

今後は港の24時間フル稼働も視野に入れ、NACCSもさらに進化していくことが予想されますが、そのような港の変化にもNTTデータ関西とはお付き合いも長いので本音で話せるからいいですよ。それに、こちらの要求に対して、具体的な提案を予想以上の形で返してくれるので心強いです。私たちとしては、今まで通りに対応してもらえたらと思っています。