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行政手続きの3分の2以上を
オンラインへ移行。行政サービスの高品質化と
職員の業務効率の向上を実現

行政手続きの電子化は、社会全体の大きな流れです。その中でも特に、知事のリーダーシップの下で積極的に推進しているのが、全国第5位の人口を擁する埼玉県です。県庁はもちろんのこと、県内の市町村や県警も一体となって取り組む各種の届出や申請の電子化に向けて、埼玉県様はNTTデータ関西の電子申請サービス「e-TUMO APPLY」を導入しています。

効果

  • 令和3年度の利用件数は100万件以上。いつでもどこでも手続きできる利便性を提供

    令和3年度にe-TUMO APPLY経由で行われた手続きや申請の件数は100万件以上、令和4年度は11月末時点ですでに130万件以上。24時間365日、いつでもどこでも利用できるという利便性を利用者に提供できている。
  • データの自動連携で職員の業務効率が向上

    オンライン経由で県へ届いた申請情報を自動的に各部署の業務システムへと連携される仕組みを複数の手続きで導入。手動で入力する手間が削減されたうえ、入力ミスなどのリスクも抑制できた。

  • 急な方針変更に伴って必要となる、申請の受付態勢も迅速に構築

    コロナ禍では国の方針が目まぐるしく変わり、それにともなって各種の申請を受け付ける態勢を素早く構築する必要があった。e-TUMO APPLYを使うことで、数時間で準備を整えることが可能になった。
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e-TUMO APPLYの利用状況は?

三橋氏

令和2年度にインターネット経由で行われた手続きや届出、申込みなどの件数は55万件でした。それが令和3年度には108万件になり、令和4年度は11月末時点で132万件にまで増えています。特徴的なのは、利用件数の約8割がスマートフォンからという点です。スマートフォンを使っていつでもどこでも申請できるという利便性が、利用者増の大きな要因だと考えています。

髙橋氏

具体的な手続きとしては、自動車税の住所変更や職員採用試験の申込などの行政手続き、アンケートへの回答、イベントへの申込みなど、様々な用途で利用しています。ここ数年は新型コロナウイルス感染症関係のものが多く、抗原検査キットの配布の申込みなどにも利用しました。特定の部署だけが使っているということもなく、どの部署もまんべんなく利用しているという状況です。

申請を受け取る自治体職員にとってのメリットは?

高橋氏

申請の情報は、一覧表にして管理・活用する業務が多いと思います。その際、オンラインで申請が行われると、申請データをCSVで出力し、利用することができます。名簿を作る業務もあるのですが、これもCSVデータを使えば簡単に行えます。入力間違いのリスクも減るため、業務が効率化したと思います。

田口氏

手続きによっては各部署がそれぞれ業務システムを利用している場合があります。埼玉県では、オンラインで行われた申請や届出は、自動的にそれぞれの部署の業務システムに連携する仕組みをいくつか構築しています。この申請情報の連携は夜間に行われるので、職員は朝に出勤すると、前日の申請状況を業務システムの台帳等で一覧にして見ることができます。これも以前は手動で集計等の処理を行っていたので、非常に効率的になりました。

大舘氏

非常に印象深いのは、新型コロナウイルス感染症の抗原検査キット配布の受付態勢を拡充したときのことです。新型コロナウイルス感染症の対策に関しては国の方針が急に変わることがあり、私たちも急いで対応しなければいけないことがありました。抗原検査キット配布の受付態勢を拡充することになったときもそうでした。担当部署から、受付の画面などを作って県民に告知しないといけないという相談があったのは、17時を回った頃でした。既に終業時間を過ぎていたのですが、私たちの部署の職員が担当部署へ足を運び、状況を確認。申請者に記入してもらう項目などを聞き取りながら、一緒にe-TUMO APPLYで手続きを作っていきました。この作業が終わって、公開の準備ができたのはほんの1~2時間後でした。夕方からスタートした受付態勢の構築作業が、その日のうちに完了したのです。このスピード感はe-TUMO APPLYならではだと思います。

田口氏

コロナ禍では、陽性者が増えるたびに国などから新たな施策が打ち出され、その都度、それに伴う申請などの手続きが必要になりました。「すぐに対応できる」というe-TUMO APPLYの強みは、非常に心強かったです。

三橋氏

これはe-TUMO APPLYに限ったことではないのですが、新しいシステムの導入時は、使い始めが一番大きなハードルになります。私たちの部署では、ハードルを下げるために、申請手続きを担当している部署の職員の相談に丁寧に対応するように心がけています。一度使って便利さを感じてもらえれば、2回目以降がスムーズになります。

電子収納機能の利用状況は?

田口氏

「Pay-easy(ペイジー)」と連携し、行政手続きに伴う費用をインターネット上で決済できる仕組みを導入しています。銀行やコンビニなどに足を運んで支払い手続きをする必要がないという利便性から、利用者は年々増加しています。
自治体職員の立場からすると、現金の管理が不要になるというメリットがあります。窓口で現金を受け取る以上、計算間違いなどの事故を防ぐための対策は欠かすことができません。インターネットで決済が行われると、その負担は大きく軽減されます。

高橋氏

学校の卒業証明書等を取得する際や道路使用許可を申請する際の手数料の納付、新型コロナウイルス感染症における寄付金など様々な手続きで電子納付が利用できます。
また、例えばクリーニング師試験の受験申込みは、これまで証紙で支払う仕組みになっていましたが、今年度新たに電子納付を利用できるようにしました。手続所管課において電子申請を促すよう工夫をしたことから、申請者のほとんどが電子納付を利用されたと聞いています。今後は他の受験の申込みにも拡大していく予定です。

大舘氏

埼玉県では今後、NTTデータのクレジット決済サービスを利用する予定です。証紙を廃止する方針も掲げています。キャッシュレス化の流れが加速していく中、電子収納機能は大きな役割を果たすと考えています。

GビズIDの利用状況は?

高橋氏

GビズID連携機能が利用できるようになって1年も経っていませんが、現在、900以上のアカウントでログインされています。GビズIDをお持ちの事業者様には、非常に便利にお使いいただいていると感じています。
今後、GビズIDの利用状況の統計が取得できるような機能向上に期待したいです。

活発な利用の背景にあるものは?

大舘氏

自宅で手続きができる上、夜間や休日にも利用できるというインターネットならではの利便性と、スマートフォンからもアクセスできるという手軽さが大きいと思います。仕事をお持ちの方にとって、平日の昼間に役所の窓口へ足を運ぶことは簡単ではありません。それが仕事の合間に申請できるようになったのですからね。

三橋氏

先ほどもお話ししましたが、新しいシステムの利用にあたっては、最初のハードルを乗り越えることが大きなポイントになります。そこで私たちは、各部署で実際にe-TUMO APPLYを利用する職員に寄り添い、丁寧に使い方の説明をしてきました。その結果、職員同士の間で「e-TUMO APPLYは使いやすい。使い方は担当部署がしっかり教えてくれるから大丈夫。」という嬉しい評価が連鎖していきました。自分たちの部署を褒めるようで気恥ずかしいのですが、そういった側面は間違いなくあると思います。

NTTデータ関西に対する要望・期待は?

三橋氏

3つあります。1つ目は、「更なる機能の向上」です。特に、初めて使う人にとってのわかりやすさは引き続き追求してもらいたいです。「一歩目のハードル」は、低ければ低いほどいいからです。
2つ目は、機能向上と利用料のバランスです。市町村からは「手放せないシステム」との評価もいただいておりますが、一方で情報システムに割り当てることができる予算も限られています。利用者にとっても職員にとってもメリットの多いシステムを継続して利用するために、引き続き機能向上と利用料のバランスについて検討いただきたいです。
3つ目は、「インシデント発生時の対応」です。e-TUMO APPLYは業務や暮らしの基盤になりつつあります。となると、障害が発生したときの影響も大きくなります。私たちとしては、何かが起こったときは迅速に県民にお知らせする必要があります。そこで、NTTデータ関西との連絡体制の強化などを図っていきたいです。

今後の展望は?

三橋氏

これまでは行政手続きを電子化することを目標としてきました。今年度からスタートした5か年計画「埼玉県5か年計画 ~日本一暮らしやすい埼玉へ~」では新たに電子化した行政手続きを実際に使ってもらうことを目標にしています。現在、手続きの約3分の2が電子化されています。環境はそこまで整ったのです。
一方、オンラインで行われている手続きは、全ての行政手続きのうちの3割弱です。これを令和8年度末までに、50%にまで引き上げることを目標として定めています。証紙の廃止やクレジットカード決済の導入によって、電子収納機能を利用する方が増えるはずです。そういった流れが、50%という目標達成の後押しとなることを期待しています。

埼玉県様