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事務作業の負担が大幅に軽減し、
専任担当者2人だけで管理できる体制に
素早い対応に住民の満足度も向上

不法投棄の抑制や資源の再利用促進などの目的のため、家庭から排出される粗大ごみは事前予約のうえ回収を行うという仕組みを自治体は採用しています。
しかし、そこには、予約の受付や収集運搬事業者の手配など、さまざまな業務が発生します。粗大ごみ回収に関する業務の効率を高めつつ、より良い住民サービスを実現するために、志木市様は粗大ごみ受付サービス「e-TUMO ECOLIFE」を導入しました。

課題

電話や窓口で受け付けた情報を紙の台帳で管理しており、システムに一元化されていないため、事務作業が煩雑で負担が多い

情報の確認や電話対応が膨大で、人員を追加しても業務が追いつかない

ごみ回収のルート設定がしづらく、回収場所が分かりにくい

効果

  • 職員の業務負担が大幅に軽減

    2人の専任職員に加えて、他の業務を主として担当する7人の職員が応援として対応していたが、e-TUMO ECOLIFEを導入したことで専任職員だけで運営できるようになり、7人は本業務に集中できるようになった。
  • 住民からの問い合わせに対し、スピーディーな対応が可能に

    利用者の情報はすべてe-TUMO ECOLIFE上に登録され、素早く検索できる。住民から問い合わせがあった際はe-TUMO ECOLIFE上を確認することですぐに回答ができるようになった。

  • 地図の利便性が増し、ごみ回収のルート設定が効率的に

    利用者が申込時に入力した回収場所の情報は自動的に地図に記載され、収集運搬事業者はタブレット端末で閲覧でき、システムを通して職員と共有することが可能。紙の地図と違ってデジタル地図は拡大・縮小が自在であり、広域図を見ながらの回収ルートの設定や、詳細図を見ながらの回収場所の確認などが容易になった。

e-TUMO ECOLIFEを導入する狙いは?

市原氏

志木市では以前から、粗大ごみの回収予約をインターネット上で行えるシステムを導入していました。
しかし、スマートフォンに対応した画面表示になっていないなど、必ずしも使い勝手が良いとは言えないこともあり、利用は伸びていませんでした。そのせいもあって、大半の回収予約は電話や窓口で受け付け、紙の台帳で管理していました。結果、システム上と紙の台帳の2本立てで管理を行うという、非常に不便な状況になっていました。
新たなシステムの導入にあたっては、住民にとっても職員にとっても課題の多い状況の改善を目指しました。具体的には、ネット、電話、窓口といういずれのルートから入ってきた予約も、システム上で一元的に管理できることを大きな条件としました。
また、ごみ収集車が地域を回る「収集」だけでなく、住民がご自身でごみ処理場へ粗大ごみを運ぶ「持込み」も同一システムで管理できるようにしました。もちろん、画面表示をはじめとした操作性を向上させることも条件でした。
そのような観点からさまざまなシステムを検討したところ、粗大ごみの処理に関して一緒に事業組合を構成する間柄である隣接する市がe-TUMO ECOLIFEを利用していることを知りました。「あそこが使っているのであれば間違いないだろう」という思いもあり、e-TUMO ECOLIFEを導入することにしました。

e-TUMO ECOLIFEを導入後、どのような効果が現れましたか?

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市原氏

e-TUMO ECOLIFEを導入したことで、バラバラだった情報が一元管理され、職員の業務負担が大幅に軽減しました。業務負担が大幅に軽減した具体的な内容としては、大きく2つ挙げられます。
1つ目が、ネット申し込みに対してメール連絡が不要になったことです。
以前はごみ回収の申し込み内容を職員が確認したうえで、費用について利用者に連絡していました。それが、住民が申し込んだ時にe-TUMO ECOLIFE上に費用が表示され、職員によるメール連絡の必要がなくなったのです。
また、ごみ回収の日時調整のメール連絡も不要になりました。以前は住民が申し込んだ時に自ら予約の空き状況を確認したり、希望日の入力をすることができず、申し込み後に職員が予約が埋まっていない日を確認してからメール連絡を行い、日程調整をしていました。
ですが、e-TUMO ECOLIFEでは、職員側であらかじめ設定した候補日から、住民が希望日を選択する仕組みであり、申し込みの時点で収集日が確定するので、予約が埋まっていない日の確認や、住民へのメール連絡が不要になりました。

2つ目が、ごみ収集場所の地図確認が不要になったことです。
以前は、ネット、電話、窓口で受付後に紙地図をコピーし、ごみ収集場所を探して地図にマーキングしたものを収集運搬事業者に渡していました。紙地図なので探す手間がかかります。時には聞き間違いも起こり、名前と住所が一致せず収集場所が見つけられないため、電話で問い合わせて確認することもありました。e-TUMO ECOLIFEでは、受け付けした情報が自動的に地図データに反映され、聞き間違いをしたとしてもその時に気付くことができますし、ごみ収集場所の地図を印刷することができるので、様々な作業が不要になりました。

粗大ごみ収集サービスの運用にあたっては、専任の職員が2人います。以前は2人ではとても手が足らず、私たち環境推進課の職員7人が応援に回っていました。課長や副課長も電話対応を行っていたぐらいです。
それが現在は、専任の職員2人だけでサービスの運用が可能になっています。私たちはそれぞれの担当業務に集中できるようになりました。おかげでずいぶんと残業の機会も減りました。

また、実際のごみ回収を担当している収集運搬事業者は、専用のタブレットを利用しています。そこには、その日の回収場所が記入された地図が表示されます。デジタルの地図ですので、広域を表示したり、逆に回収場所周辺の詳細な表示にしたりという切り替えは自在です。おかげで、「ルート設定がしやすくなった」という声が届いています。
回収後にはその旨をタブレットから入力し、システムを通してサービスの運用を担当する職員と共有することが可能です。もし、回収忘れなどがあれば、管理部門からすぐに連絡を入れることもできます。現場と管理部門の連携が密になったことも、e-TUMO ECOLIFEによる効果です。

e-TUMO ECOLIFEを導入後、住民の方々にも効果が現れましたか?

市原氏

情報が一元管理されたことは、住民サービスの向上にも結びついています。
住民の皆さんからは、予約後に「金額を改めて教えてほしい」「予約日を忘れてしまった」などの問い合わせをいただくことがあります。以前使用していたシステム時は、紙の台帳からそれらの情報を探し出すしか方法は無く、当然、時間がかかります。探している最中に次の問い合わせ電話がかかってくることも珍しくありませんでした。そのため、午前中の問い合わせに対して、夕方になってようやく回答することもありました。
ところが、e-TUMO ECOLIFEでは問い合わせをいただいた住民の方をシステム上ですぐに検索でき、回答できます。「随分と回答が早くなったね」というお褒めの言葉をいただきました。
このほかに、スマートフォンでも操作しやすくなったことなども、サービス向上の1つだと言えます。

また、粗大ごみ回収時のルールの徹底ができるようになりました。
志木市では、「現在申し込んでいる粗大ごみが回収されてから、次の粗大ごみ回収を予約できる。」というルールを設けています。これは、住民の皆様にできるだけ公平にサービスを利用してもらうためです。特に年末年始や3~4月などの粗大ごみが集中する時期は予約が埋まりがちになるため、このルールの必要性は高いです。
以前は、予約状況や実際の回収の履歴をたどるには、紙の台帳を遡るしかありませんでした。そのため、ルールの徹底が図りにくく、不公平が生まれがちな状況だったのです。それが今は、履歴をすぐに確認でき、重複した予約を防ぐことができます。これもまた、住民サービスの向上につながっていると考えています。

今後の課題・目標は?

市原氏

志木市では粗大ごみの適切な回収・廃棄を進めるとともに、ごみとして出さずに、リサイクルすることも促進しています。そこで、e-TUMO ECOLIFEの操作画面上にリサイクルの案内が表示される機能を盛り込み、利用者の方に「捨てなくてもいいんだ」と思ってもらえるような仕組みを導入したいです。
また、過去の履歴などのデータを活用しながらリサイクル品へのニーズを案内し、「捨てる前に、引き取ってくれる人がいるか調べてみよう」と思ってもらえるようにしたいです。そうすることでごみ処理の費用の削減や環境保全など、さまざまな面で効果が生まれると考えています。
キャッシュレス化も今後の検討課題です。現状では、粗大ごみ用のシールをコンビニや市役所窓口などで購入いただき、それをごみに貼ることで費用の支払いとしています。この仕組みがすっかり定着しているせいか、今のところ「予約時に支払いまでしてしまいたい」というキャッシュレス化を要望する声は上がっていません。
ですが、さらなる利便性の向上につながることは間違いありません。シールのコスト削減というメリットも考えられます。すでに導入している自治体もあるようなので、費用対効果や市民からの声をキャッチする方法など、NTTデータ関西さんから先行事例を教えてもらいながら検討を進めていきたいです。